お薬の情報

お薬の基本
正しくお薬を服用いただくために

8. 抗生物質とは。その注意点。

「抗生物質をもらったら効く」こういった話がよく聞かれますが、抗生物質は使い方を間違えると思わぬ副作用を引き起こす薬です。安易に何でもかんでも使っていいものではありません。医師の指示に従って正しく服用してください。

● 抗生物質は何にでも効くわけではありません。

抗生物質は種類ごとに効く細菌が決まっており、効かない細菌には全く効果がありません。

● 風邪やインフルエンザなどウイルス性の症状には効きませんが処方される場合があります。

細菌とウイルスでは構造に大きな違いがあり、抗生物質ではウイルスをやっつけることはできないのです。
しかし、抗生物質が処方されるときがあります。それは患者の持つ細菌による二次感染を防ぐためです。ウイルスによって引き起こされた症状によって患者さんのカラダの耐性が低下すると細菌が別の症状を併発してしまうことがあります。それを防ぐために処方される場合があるので、風邪やインフルエンザなどで処方された抗生物質も必ず服用してください。

● 耐性菌の発生を防ぐために指示通りキチンと服用しましょう。

抗生物質には、耐性菌(抗生物質が効かない細菌)の発生というリスクがあります。耐性菌は、細菌が増殖中に突然変異して生まれます。症状が治まったからと服用をやめてしまうと、細菌の増殖が起こり、耐性菌が生まれてしまう危険があります。
元々いた細菌は抗生物質によって除去することができますが、抗世物質が効かない耐性菌は生き残り、増殖を続けてしまいます。それを防ぐためにも、抗生物質を指示通りにきちんと服用して、耐性菌を生まないよう体内の細菌を完全に死滅させるようにしましょう。